リアルな恋は落ち着かない
そして今日は、そんな光之助が登場する乙女ゲームの制作会社のイベントが、18時から行われることになっていた。
キャラクターたちのイラスト展やグッズ販売がある、ファンにとっては夢のイベント。
楽しみで楽しみで仕方なくて、私とももさんは何があっても絶対行こうと決めていた。
(これのために、一か月前から計画を練って、仕事も定時に終わらせたんだから!)
私の仕事は、IT企業のプログラマー。
普段は、終電で帰ることもしょっちゅうあれば、帰宅が0時過ぎることもザラだけど。
今日だけはどうしても定時で帰りたかったため、めずらしく用意周到に、残業をしないですむよう仕事の手筈を整えた。
(ちょうど仕事も落ち着いてたから、できたことではあるけども・・・)
自分的には強引な運びで、周りの反応がちょっと気にはなったけど、光之助に会うためならば、多少の苦労は仕方ない。
(多少・・・いや、結構がんばったんだよね・・・)
私の内向的な性格は、幼い時からずっとそのまま。
記憶にあるレベルでは、幼稚園時代から、友達もほとんどいなかった。
そんな私が唯一なんでもしゃべれたのが、父が5歳の誕生日にプレゼントしてくれた、話せるぬいぐるみロボットの「はなこちゃん」という女の子。
茶色いおかっぱ頭の髪に、愛くるしいにっこり笑顔。
当時の私がぎゅっと抱きしめるのに、ちょうどいい大きさだ。
本当になんでも話せたし、今でもとても大切な、心の支えである存在。
そんなはなこちゃんを作ったのが、今の私の勤め先、「タシロワークス」だったのだ。
発売元はおもちゃ会社の「エミズトイ」になるけれど、製作は全てタシロワークス。
私には、幼い頃からはなこちゃんに支えてもらった恩がある。
その恩返しがしたい思いで、私はタシロワークスに入社したのだ。
生産中止にならぬよう、時代の変化についていけるよう、私はプログラマーとして、はなこちゃんを支えたい。
キャラクターたちのイラスト展やグッズ販売がある、ファンにとっては夢のイベント。
楽しみで楽しみで仕方なくて、私とももさんは何があっても絶対行こうと決めていた。
(これのために、一か月前から計画を練って、仕事も定時に終わらせたんだから!)
私の仕事は、IT企業のプログラマー。
普段は、終電で帰ることもしょっちゅうあれば、帰宅が0時過ぎることもザラだけど。
今日だけはどうしても定時で帰りたかったため、めずらしく用意周到に、残業をしないですむよう仕事の手筈を整えた。
(ちょうど仕事も落ち着いてたから、できたことではあるけども・・・)
自分的には強引な運びで、周りの反応がちょっと気にはなったけど、光之助に会うためならば、多少の苦労は仕方ない。
(多少・・・いや、結構がんばったんだよね・・・)
私の内向的な性格は、幼い時からずっとそのまま。
記憶にあるレベルでは、幼稚園時代から、友達もほとんどいなかった。
そんな私が唯一なんでもしゃべれたのが、父が5歳の誕生日にプレゼントしてくれた、話せるぬいぐるみロボットの「はなこちゃん」という女の子。
茶色いおかっぱ頭の髪に、愛くるしいにっこり笑顔。
当時の私がぎゅっと抱きしめるのに、ちょうどいい大きさだ。
本当になんでも話せたし、今でもとても大切な、心の支えである存在。
そんなはなこちゃんを作ったのが、今の私の勤め先、「タシロワークス」だったのだ。
発売元はおもちゃ会社の「エミズトイ」になるけれど、製作は全てタシロワークス。
私には、幼い頃からはなこちゃんに支えてもらった恩がある。
その恩返しがしたい思いで、私はタシロワークスに入社したのだ。
生産中止にならぬよう、時代の変化についていけるよう、私はプログラマーとして、はなこちゃんを支えたい。