東高★男子サッカー部~私の仕事はマスコット
そんな俺を鼻で笑う亮に
「試合は別だからな」
そう言葉を吐きつつ思う。
一体いつからこうなってしまったんだろう……大親友だと思っていたのに。
恋愛感情が友情を壊すなんて知らなかった。
いや、ひょっとしたら亮はそもそも俺の事なんて……止めよう。そう思うのは、悲し過ぎるから。
「当たり前、俺達の代で連続優勝記録止めるなんてそんな不名誉いらねーし」
試合が終わったら、倉野は俺に向かって来てくれるだろうか。
それが……答えのような気がして、怖いぐらいに体が震える。武者震いなのか、怯えなのか。
今日見せてくれるであろう最高の笑顔の為にも必ず勝つから……サッカー部伝統のマスコット。
確かにこれまで疲れた体を癒しては貰ってきたけれど、今日本当にその存在の意味を知った気がする。
だから……アイツの為に俺は勝つ!!