東高★男子サッカー部~私の仕事はマスコット
「悪い。確かに俺は倉野の事何にも知らないかもしれない」
俺の挑戦的な瞳に一瞬亮がたじろいだ、そんな分かり易い態度は見逃さずに。
「けど……それが俺のせいだって言うなら、その分の償いも俺がする」
「余計傷つけるとしたら?」
「それでも……だ」
自信なんてもちろん微塵も無い。
だけど、そういう問題じゃなくて、亮だけは嫌だなんて言ったらガキだけど……。
あのちょっと背伸びなメイクで笑う倉野の唇が、他の奴に向けられるなんてとても許せそうにないから。
わがままでも勝手でも、ちゃんと想いを伝えるまでは終われない。