~悪魔執事とお嬢様~


内蔵を引き抜かれたのかと思うほどの
衝撃を感じた。

叫んで叫んで、それでも痛みは消えない。


私は喉から血が出そうなほど
必死に叫んだ。

今ではもう、本当に
これが自分の声なのかもわからない。



「しばしご辛抱を。」



辛抱だと?無理だ。

苦痛以外の何物でもない。
痛い、痛い痛い。


何をされているのだろう。

お腹のなかに何かを入れられる感覚、
掴みとられる感覚、押さえられる感覚、

どれも合っているようで違っている
ような感覚だ。


冷たいのか熱いのかわからず、

痛い、

それ以外の感覚は分からないでいた。


間違いなく、他のはっきりとした
感覚があるのに、
それがなにか思い出せない。



「ハァッハァッ、ウっ!!アァァァーー」



精神状態が保てる気がしない。

人間が許容できる範囲ではないのだろう。



「ハア。困ったお嬢様ですね。」



シリウスはそう言って片方の手を
お腹から離した。

困られても困る。


痛いものは痛いし、苦しいものは苦しい。



「ワン、トゥー、スリー」



お腹に接していない方の指で
順番に3本上げていく。



「ゴホッゴホッ、ゲホッ…
ハァ、ハァ、ハァ…」


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