咲き誇るものは忍の恋なり
しかし、そこには紫音、いや、結糸の姿はなく、日本の旗を掲げる集団がいた。

「我々は日本政府です。日下部結合殿率いる御一行様へ通告します。日本政府からの依頼は、ここで取り止めとなります。直ちに手をお引き下さい。」

「は.........?」

海の声が響く。

「何故ですか?」

真の問いに政府の筆頭であろう男は冷たく答えた。

「4人組を殺す兵器が出来たからだ。」

「は.........?意味が分かりません。4人組の内の3人は和解しました?あと1人も大丈夫です。それに!私の姉です!.............やめて下さい!」

結合の反論も虚しく、政府は意向を変えない。結合へと海、美結、真、星羅、澄晴、冴音が目を向けると、結合は殺気を出していた。

「私は、いや私達は、手を引きません!直ちに?知るか!皆、早くお姉ちゃんのところ、いや紫音のところに行こ!」

「待て!」

先程の男が声をあげる。

「何ですか?」

冷たく言い放つ結合。

「お前らも、殺されるぞ?ついに破壊派になったか?あんな醜い奴らに同情でもしたか?」

結合達の顔が歪む。

「......醜い。お前今何て言った?何様のつもりだよ。同情?違う。私は冴音達と分かり合うつもりで、この仕事を受けた。そもそも、そんなつもりねぇよ。醜いなんて、汚れてるお前らが言うな。お前らみたいな醜い奴らが、冴音達の心を闇に染めたんだろ!?殺される?上等だ。殺れるもんなら、忍び相手に殺れるもんなら、今、かかってこい!」

結合の1つ1つの言葉が重く、強くぶつかっていく。政府の男が軍に、結合達を取り押さえるよう命じる。

「取り押さえろ!!」

「「はい!」」

鍛えた男達がかかってこようと物ともせず、かわし、気絶させていく結合達。
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