窓の外は晴れ




その後のラジオ出演は、久しぶりの仕事とあってタジタジだったが、円衣裕太が積極的に話を振ってくれたお陰で沢山喋る事が出来た

ラジオも無事終わり、早々と帰っていくゲスト達に続き私も帰ろうとしたところだった





裕「瑞乃さんお疲れ様でした」



美「お疲れ様でした。今日は本当に有難うございました」



裕「またどこかでご一緒出来たら宜しくお願いしますね」





それだけ言うと円衣裕太はマネージャーと共に帰っていった

マネージャーが居たから敬語だったのかな?
なんだか思ったよりも本格的だ




帰りの車の中、はしゃぐ佐々木の言葉も耳を左から右に通り抜けていく。
私はただ流れる景色を眺めていた


円衣裕太……か

眠らない大都心東京のネオンを眺めながら、なんだか…罪を犯した気分になった。



売れるため…結局私は、こんな事をしなくては世間に存在を知られる事は無いんだ。
そんなレベルの私が、いつまで芸能界で踏みとどまる事が出来るというのだろうか…



感傷に浸っていると携帯の着信音が鳴った。
当たり前のように携帯を手に取り、確認すると思わず携帯を落としそうになった




美「ま…円衣裕太から連絡がきた!!」




思わず大声で叫んでしまった
佐々木は運転しながら「なんて?なんて?」と子供のように訊いてくる




{今日はお疲れ様
改めてゲスト出演ありがとう(^^)
軽く連絡先聞いちゃったけど俺
軽くないからね!てか
恋愛対象とかじゃなくて…
芸能界入ってから久しぶりに
相談できる相手だったというか…
仲良くできそうだなって思った


{って事でこれから友達としてよろしく(^^)
じゃあ俺はこれからちょっと仕事あるから、おやすみ☆彡







恋愛対象じゃ無いってところが気になったけど。

気になったっていうか傷ついたけど、まぁそれは置いといて…

気付いたら携帯を握り締めてにやけている私が居た。
バックミラーでそんな私を見た佐々木が言った。




佐「美織、本気で好きになるなよ?」




その言葉にハッとして携帯を仕舞った




美「まさか…好きになるなんて。」





そしてまた流れるネオンに目を移した。
考えている事は、円衣裕太への返信の事ばかりだった

頭の中で文章を考えては消し、それの繰り返しだった



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