狼上司の不条理な求愛 -Get addicted to my love-
今日もチャイムとほぼ同時に、
ガサガサと袋からお楽しみの『新潟コシヒカリ イクラこぼし』なるオニギリを取り出して、
大事にビニールを剥いていた。
すると……
「なんだ赤野、またコンビニか」
出た。
背後ろから諸悪の根源、大神秋人が袋を覗き込んでいる。
「…そうですよ、ソレが何か?」
私はムッツリと返事した。
「いや、最近いつも部屋に居るな、と思ってさ。前はチャイム鳴っても戻ってこなかったのに」
助けてもらってナンですが。
誰のせいだ!
ささくれた心は、つい恨みがましくなっている。
「ええまあ…仕事がつかえてますのでネ」
素っ気なく言い、キレイに剥けたオムスビにパクつきかけた。
と、
「ふぎっ⁉」
急に首に圧力が苦しくなり、オムスビが口から遠ざかる。
「嘘をつけ、オマエにそんなに仕事を与えた覚えはない。
飯行くぞ。A定までなら奢ってやろう」
「わわっ!私はこれからイクラちゃんを…」
「オヤツに回せ」
猫の子みたいに首根っこを掴んだ強引王子は、抵抗の甲斐もなく私を引きずっていく。
ガサガサと袋からお楽しみの『新潟コシヒカリ イクラこぼし』なるオニギリを取り出して、
大事にビニールを剥いていた。
すると……
「なんだ赤野、またコンビニか」
出た。
背後ろから諸悪の根源、大神秋人が袋を覗き込んでいる。
「…そうですよ、ソレが何か?」
私はムッツリと返事した。
「いや、最近いつも部屋に居るな、と思ってさ。前はチャイム鳴っても戻ってこなかったのに」
助けてもらってナンですが。
誰のせいだ!
ささくれた心は、つい恨みがましくなっている。
「ええまあ…仕事がつかえてますのでネ」
素っ気なく言い、キレイに剥けたオムスビにパクつきかけた。
と、
「ふぎっ⁉」
急に首に圧力が苦しくなり、オムスビが口から遠ざかる。
「嘘をつけ、オマエにそんなに仕事を与えた覚えはない。
飯行くぞ。A定までなら奢ってやろう」
「わわっ!私はこれからイクラちゃんを…」
「オヤツに回せ」
猫の子みたいに首根っこを掴んだ強引王子は、抵抗の甲斐もなく私を引きずっていく。