涙ーありがとうを君にー

2・権力者



もちろん、横になっても眠れず、先程の話を沸々と考える二人であった。



−湖咲考え中−


 何企んでんだ!?

だいたい、俺達まだ付き合ってる訳でもねえのに…

何時だって、御祖父様達は俺達の気持ちなんて無視して事を進める。

理由だって教えてもらえない。


 それに…。

こ、婚約だなんて瑞穂はきっと迷惑だろうし…。

…って、何で俺はこんなへこんでるんだー!!!

ア゙ア゙ー、もう、わけわかんねえ。

寝るッッ!!!



−瑞穂考え中−


全く、毎度の事ながらあのじじい…

いや、御祖父様達は何を企んでいるんだか…。

普通、高校生で結婚とかほんとありえないし…!?


私はともかく、
湖咲にだって彼女くらいいるだろうし、
私なんかが相手じゃ嫌だよね…。

…なんか、悲しい…。

ん!?

悲しい!?

それじゃまるで湖咲の事好きみたいじゃんッッ!!!

もう、考えるの止めたッッ!!!

おやすみ!!!


−そんなこんなで結局眠れない二人だった。
< 6 / 62 >

この作品をシェア

pagetop