三代目J Soul Princess
*13*

人「紗奈今日ひま?」
紗「はい」
人「じゃあ飯付き合って」
紗「もちろんです!」

珍しく直人さんからお誘いの言葉。即答した。

ーーー

紗「あの、なにかお話あるんですか?」

とは言いつつ、疑問も感じていた。

人「ん?どうして?」
紗「直人さんと二人って珍しいから…」
人「はは、正解」

素直に聞いてみると、直人さんはあっさり答えてくれた。

紗「わ、なんやろ、めっちゃ怖い(笑)」

私がわざとらしく笑っていると、直人さんが少し真面目な顔になった。

人「紗奈もほんとは気づいてるんだろ〜」

そう。ほんとは気づいている。

紗「…すいません、」
人「ほらほら、そんな暗くならないで」
紗「はい…」

直人さんはわざと明るい声で続けた。

人「まずはー、健二郎ね、まだ謝ってない?」
紗「…はい」

本当に聞きたいことはこれじゃないことはわかった。

人「でね、紗奈、一石二鳥ってなに?」
紗「それは…」

私は真下を向くくらいうつむいた。

人「ん、言いたくないならいいんだ」
紗「…」

直人さんの優しい口調が、私をよけいに苦しくさせる。

人「健二郎を避けてた理由も言えないかな」

でも…直人さんには言っておかなきゃいけないかな。

紗「…それも同じ事なんです」
人「同じ?」

直人さんは昨日と同じように意味がわからないという顔をした。

紗「健ちゃんの好きな人知ってますか?」
人「う、ん、たぶん」
紗「それって、たぶん私ですよね」
人「…俺は、そう思ってる」

少し固まってから答えてくれた。

紗「でも私は健ちゃんのこと、お兄ちゃんとしか思ってないんです」
人「あーーそういうことか。だから避けてたんだ」

直人さんは少し前のめりにしていた体をおおげさにのけぞらせた。

紗「はい。一石二鳥ってのも、健ちゃんが私から離れてくれたら、私のこと嫌ってくれるやろうし、って思ったんです」
人「なるほどね」

解決してすっきりしたという顔の直人さん。

紗「迷惑かけてすいません」
人「大丈夫大丈夫。紗奈なりのがんばりだもんな」
紗「直人さん…」

私にとびきりの優しい笑顔を向けてくれる。

人「原因は紗奈でも突然キレたのは健二郎が悪いから」
紗「…」
人「ごめんな、もうちょっと待ってやって」
紗「直人さんが謝ることじゃないです」
人「それもそうだな(笑)」

直人さんは「俺は健二郎の彼女か」と笑った。

人「よし、話終わり!食べろ!」
紗「へへ、はい!」

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[直人と紗奈]

今日は直人さんとごはん♡
お話いっぱい聞いてもらいました!
さすがリーダー頼りになる!
メンバーのことも考えてる!
直人さんがいないと三代目やっていけません。

#直人さんには
#思ってること素直に言えます
#いつもありがとうございます
#さすがパパ
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@二人って珍しいね〜!
@さすがパパ
@直人かっこいい!
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