HANABI
「何じゃ、人がせっかく接吻してやったんに。」
今時、接吻ですか?
って、そうじゃなくって!!
呆然としたあたしは、この状況すら理解出来ないまま、ボケっと粟生を見上げて尋ねた。
「粟生、あたしの事…好き、なの?」
「は?」
その問いかけに目を丸くした粟生は
「俺は好きでもない女にキスなんかせん。」
そんな事をサラリ、と言って吐き捨てる。
え??
じゃ、じゃあ、それって…。
「禁断の恋じゃ。そそられる響きじゃろ?」
ふん、と笑った粟生に、あたしの恋花火が咲き誇った。
「粟生ーっっ!!!」
「どわっ!何じゃ、お前は!!」
飛びついたあたしに、体制を崩す粟生。
だけど、しっかりとあたしを受け止めてくれた。
「うぅ~…粟生~好きぃ~…。」
「……知っとる。」
ポンポン、と心地よいリズムで粟生の手があたしの背中を叩く。