お兄ちゃんと秘密のキス


「でも…」


やっぱり寂しいよ。


もっとかなたといたいよ。

私は上目遣いで彼を見つめてみた。


すると、彼は


「見んなっ」


と言って、私から目を反らしてしまう。


顔が真っ赤だ。



「いいからっ

家でたくさん可愛がってやるよ、お前の事。

めちゃくちゃにしてやる。」



今度は私の顔が真っ赤。


一気に立場が逆転してしまった。


そんな所はさすがだと思う。

でもきっと、外ではこんな風に照れたりはしないんだろうな。


これは、私しか知らない、
加藤 かなたの秘密。


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