お兄ちゃんと秘密のキス


「私はバカだった。
あの後自分を何度も恨んだ。
私、あなたにどうしても謝りたかった。


本当にごめんなさい…」


そして、彼女は嗚咽した。

何度も何度もごめんなさいと言いながら。





許せる自信?



そんなものなんてない。



だけど私は、

目の前のみゆきさんにハンカチを差し出した。




彼女は驚いて顔を上げた。


「もう、いいですよ。」




私は自然と笑顔になれた。


何だかすっきりして、
軽くなった。













こうして、私たちは無事、和解することができた。












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