いんぐりっしゅ・てぃーちゃー♂先生は幼馴染み♀
落ち着くまでずっとそばにいてくれた彩夏ちゃん。

通り過ぎる人や遠目からこっちを見ている人の視線もあっただろうに・・・


『グズ・・・ごめんね』

「いいよ~。謝らないで(笑)」

『うん・・・アリガト』

おかげで落ち着きを取り戻せた。

「・・・ねぇ愛ちゃん?」

『ん?』

「ツライと思うけど、それでも聞かなきゃダメだよ。ちゃんと知って受け止めないと愛ちゃん自身もっとツラくなるし、前にも進めないと思う・・・」

『う・・・ん・・・』


彩夏ちゃんの言う通りだ。
私も頭の中では分かってたんだ。

逃げてちゃダメだって事・・・

だけど怖くて・・・

ケイ兄が遠くに行っちゃう事が怖くて・・・


現実から逃げていた。

『分かったよ。聞いてみる』

「頑張って・・・ね?」

『・・・うん』


ふと時計を見るともう12時45分を過ぎていたので、慌てて教室に戻った。
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