君の瞳に映りたくて。

君がいれば大丈夫。



***


………や、やっぱり美乃里たちに来てもらえばよかったな…
駅から近いけど、ホラー映画のあとの一人夜道は…怖い。


嫌なことしか考えられない…
あの電柱の影から誰かが………
後ろから誰かが………


ああぁぁぁぁぁ!!だめだ!!
考えない、考えない、楽しいことを考えよ!!


「舞桜。」





「きゃあぁぁぁぁ!!!」


「バカ!俺!」


「な、なんだ和泉か…」


急に現れないでよ…どんどん幽霊っぽくなってくね………


「どうした?そんなビックリするか?」


「だって…今日ホラー映画見に行ったから…なんか怖くて………」


「でも、こんな夜道一人出歩くなよ。
舞桜は女なんだし、なんかあったら困るだろ。
ちゃんと俺を呼べよ。」


「あ、あぁ…そっか…思い付かなかったよ」


「バカだなぁ。」


「うるさいよ!」


「ったく、そんなんじゃ身体戻るの渋っちゃうなー。」


「あ、なんか収穫あった?」


「え?………いや、別に。」


「そっかぁ、残念。
ま、また明日行ってみよ。」


「あぁ。」



< 126 / 500 >

この作品をシェア

pagetop