この夏の贈りもの
☆☆☆
和と2人で古い校舎を歩く。
それはとても不思議な気分だった。
なんだかフワフワと雲の上を歩いているような感じがする。
現実味がないのだ。
歩くたびにキシム廊下。
蜘蛛の巣が張った窓。
教室のカーテンにはカメムシの匂いが染みついている。
歩くたびに自分が通う高校との違いが浮き彫りになっていく。
「貴重な校舎だね」
周囲を見回してあたしはそう言った。
「あぁ。そうだな」
和はぎこちなく返事をする。
和もあたしも、居心地の悪さは変わらないようだ。
和と2人で古い校舎を歩く。
それはとても不思議な気分だった。
なんだかフワフワと雲の上を歩いているような感じがする。
現実味がないのだ。
歩くたびにキシム廊下。
蜘蛛の巣が張った窓。
教室のカーテンにはカメムシの匂いが染みついている。
歩くたびに自分が通う高校との違いが浮き彫りになっていく。
「貴重な校舎だね」
周囲を見回してあたしはそう言った。
「あぁ。そうだな」
和はぎこちなく返事をする。
和もあたしも、居心地の悪さは変わらないようだ。