この夏の贈りもの
告白を断ったらなにをされるんだろう?


告白をOKしたらあたしはどうなってしまうんだろう?


どっちの想像も、悪い方向ばかりに進んでいく。


赤くなっていたはずの顔色は徐々に青くなっていくのが自分でもわかった。


どうすればあたしは傷つけられなくてすむのか、告白されているというのそんな事を考えていた。


「やっぱ、ダメなんじゃん」


いくら待っても何も言わないあたしにしびれを切らして、男子生徒がそう言った。


「ちがっ……」


『違う』そう言いたかったけれど、喉の奥で言葉が詰まって出て来なかった。


できるだけ男子との関わり合いは避けていたかった。


交際なんて絶対に嫌だった。


彼の事は正直好きだったかもしれない。


でも、それは片想いで十分な感情だったんだ。


彼もあたしの事が好きで、告白されて付き合って。


そんなハードルの高い展開、あたしは望んでいなかった。
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