ダイエットの神様
 数日たち、紗枝もたこ焼き作り
に慣れたが、相変わらずお客さん
はあまり来なかった。
(こんなんでやっていけるのかし
ら?)
 紗枝は疑問を感じながらも、剣
士の平然とした姿に不安はなかっ
た。
(だけど、毎日、余ったたこ焼き
ばっかり食べてると飽きるわ)
「ちょっと買い物に行ってくる
ね」
 紗枝は雑誌を読んでいる剣士に
そう言って、スーパーに向かっ
た。
 紗枝はスーパーに入ると、もや
し、食パン、フィッシュソーセー
ジ、白菜キムチを買ってすぐに
戻った。

 紗枝は戻って来るとすぐに、
フィッシュソーセージを焼き、も
やしを炒め始めた。
 炒めたもやしと白菜キムチを合
え、少し温めた食パンにのせ、そ
の上に焼きあがったフィッシュ
ソーセージをのせて食パンで包ん
だ。それを紗枝は剣士に差し出し
た。
 剣士は受けとろうとしたが、紗
枝がそのまま口に入れようとす
る。
 しかたなく剣士は紗枝の手から
一口食べた。
「どう?」
「悪くない。いける」
 紗枝はうれしそうに、剣士のか
じったところを食べた。
「一口かよ」
 剣士は物足りなさそうに言っ
た。
「待って、すぐ作るから」
 紗枝はまた作り始めた。
「それ、なんて言うの?」
 剣士が初めて興味を示した。
「名前。そうね、ホットドッグみ
たいだけど、フィッシュソーセー
ジ使ってるから猫ね。ホット
キャット……ホットキャッツがい
いわ」   
「ふーん。ホットキャッツか」
< 9 / 16 >

この作品をシェア

pagetop