雨の恋路

光達の横を通り過ぎる瞬間、交わった視線。

けれど、すぐに逸らされてしまった。




そうだよね。
あたし達は……終わったんだ。




光がその人を好きなら、もう終わってたって当たり前じゃない。





「雨美……。大丈夫?」



「え?何が?」



「今の会話に決まってるでしょ…!?」




「えぇ?大丈夫に決まってるじゃん。言ったでしょ?もう終わったの」




「雨美……」





大丈夫、笑えてる。




『笑えてる』

そう思ったあたしの顔に、
きっと笑顔は無かったと思う。



だけど、何も言わなかった亜由ちゃんに、あたしはすごく感謝した。






『光を傷つけたくない』

そう思ってとったあたしの行動は、本当に正しかったのかな……?



今となっては、
それすらも分からない。

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