(仮題)魔女のいるファンタジー
「あれれん? ナナっちってば知らない? こっちの都市伝説・・・・・・ってか幽霊か。七人一組の怨霊だよ、悪霊。たしか一人が成仏すると数を合わせるために、その姿を見た人を仲間にして連れ去ってねい、そうやってずっと七人で彷徨うっていう、ゆーれい」

 ほう?
 いつもながら魔鏡さん、妙な知識も持っているようだ。

 一年余りつき合ってみてわかったが、ネットの中外問わず、この人は様々な情報に精通している。
 こうやって会って話しても、どこで何をしている人なのか、僕には皆目見当もつかない。

 正体不明な謎の人だ。

 かと言って、「アナタはどこのどなたですか?」とは、同じ質問を返されるのが怖くて聞くことができない。

 ネットが素晴らしいのは、やはりその匿名性にこそある。と、僕はそう思う。

 何でも知っている魔鏡さんのことだから、僕のことなどお見通しなのかも知れないが。
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