秘書室室長がグイグイ迫ってきます!

朝食はしっかりと。
昼食もままならないことが多い私たちは、朝食をきちんととっておかないと、次にいつ食べられるかわからない。


「悠里が来てから、血液がサラサラになった気がするよ」

「そんな。大げさです」


今日はアジの干物とナスの味噌汁。
そして納豆と昨日の残りのきんぴらごぼうをつけた。


「ホントに食生活メチャクチャだったんですね」

「まぁ、な」


バツの悪そうな顔をする彼は会社では見られない。


「悠里。明日、デートするか」


先にご飯を食べ終わった彼がそう言うから、驚きすぎて口が止まった。

仕事が忙しいこともあって、ふたりで出かけるのは夕食くらい。

毎日会社で顔を合わせ、同棲するようになってからは帰ってきてからも彼がいてくれて……それで満足していたけれど、恋人らしいことをしてみたい。
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