秘書室室長がグイグイ迫ってきます!

「今日はなにも心配せずに眠れ」


本当に泊まるつもりだろうか。
そう思っていると、彼は立ち上がり電気を消した。


「高畑さん?」


真っ暗になり彼の姿が見えなくなると、急に心細くなった。

駅のときのように、ひとりでどうにもならなくなったら……と不安になる。


「ここにいる」


すると彼の気配がして、ベッドの横に座ったのがわかった。
彼がそばにいてくれると、途端に不安が飛んでいく。


いつもそうなんだ。
仕事をしているときも、いつもそう。


彼は厳しくてその鋭い視線から逃れたくなることはあるけれど、彼がいてくれるから安心して仕事に取り組める。

もし自分に足りないところがあっても、最終的には彼がチェックしてフォローしてくれる。
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