螺旋の女
プロローグ
  誰でも良かった。罪の意識はない。ただあいつが俺にとって必要じゃなくなって、俺にとってあいつよりも大事だと思える女性(ひと)が出来たから、あいつを他の誰かに託したかった。ただそれだけだった。


  ちなみにそれはあいつに対する思いが俺に残っていないのに、この先もずっとあいつのワンルームの家賃を、払ってゆくのかと思うとめっちゃ重荷でしかなかった。


  それに愛情が冷めた元カノとの生活ほど苦痛なものはない。だから俺は必死だった。あいつの家賃を払ってくれるターゲットを探す事に……。
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