《短編》時計仕掛けのカトレイヤ



「そうか、得たのは『愛』と『熱情』だったか...」

「あんたは...誰だ?」


コツコツとブーツを鳴らす長身の男。

白髪を一つに束ねていても、歳は30くらいだろうか、綺麗で整端な顔立ちをしている。

まるで、この世のものとは思えない美しさ。
そう、俺が初めてカトレイヤにあった時に感じたものと同じだった。


「私はヘルメス...ヘルメス・トリスメギストスさ」

その人は、モノクル越しに俺を見つめた。


< 86 / 94 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop