笹に願いを
ところで、私たちが勤めている出版社には、病気休暇という制度がある。
これは文字通り、怪我や病気になったときに使える休みで、総務部長と岡部編集長と3人で休職のことを話し合っていた時に、私も初めて知った。
病気休暇は、勤続3年以上の正社員と、勤続5年以上の契約社員及び派遣社員が、毎月2日分だけ取ることができる。
病気休暇を使って休んだ場合、有給休暇と同じように、その日の分のお給料はもらえるし、自分が持っている有休が、代わりに消化されることもない。
けれど、使わなかったらその分次月に繰り越されていく、ということはない。
その点が有休とは違う。

とにかく、せっかく病気休暇というものがあるんだから使った方がいいと総務部長にアドバイスを受けて、投薬の日と翌日の2日間は、病気休暇として休むことにした。
投薬は計8回あるから、そのうちの2日間だけでも、毎回病気休暇として休むことで、最低、有休16日分を使わずに済むことはありがたい。
余談だけど、7月終わりから8月はじめまでの入院時、私は10日分の休暇を取っていたけど、そのうち4日分は病気休暇に変えておいたよと、総務部長が後で教えてくれた。

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