笹に願いを
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風船みたいにパンパンに膨らんだ体の上に着ている服は、自分でもダサいと思う。
抜け落ちた髪を隠すために、カツラをかぶり、眉毛を描いてメガネをかける。
感染症にかからないため、マスクは欠かせない。
手爪の一部は死んだように黒ずんでるし。
そんな姿で仕事をしていると、他のスタッフ、特に同性スタッフのことが羨ましくなる。
若くて、健康で、キレイに着飾って、元気にイキイキ・バリバリに仕事をこなす女性スタッフと、仲良く話している義彦を見ていたら、嫉妬の念が湧いてくる。
自分のことが惨めに思えて・・・。
こんな時は必ず、「なんで私、こんな病気になってしまったんだろう」と憐憫に浸っている。
自分で自分のことを、「あぁなんて可哀想なんだ」と思ってる。
それはもう、心の中で盛大に。

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