笹に願いを
「7時前にはこっちに来るって、編集長言ってたぞ」
「うん。編集長からメールもらった。で、撮影どうだった?」
「上手くいったよ。突発アクシデントもなかったおかげで、俺は早退できたってわけだ」
「そっか」
「おまえががんばってくれたおかげで、おまえが退院するまでの間は、俺一人でも何とかなる。いざという時は編集長もヘルプ入ってくれるし」
「天野くんのおかげでもあるんだよ。残業と休日出勤につき合ってくれたじゃない」
「あったりめぇだろ?俺たちパートナーだぜ」
「うん・・・あ。天野くん、喉渇いてない?なんか飲む?」
「これある」と天野くんは言って、ミネラルウォーターが入っているペットボトルを私に見せた。

< 79 / 224 >

この作品をシェア

pagetop