笹に願いを
ふ、不意打ち!
だけど今回も咄嗟に目、つぶった!
両手にも力入っちゃったし!
ていうかここ、病室じゃないの!
・・・でも、岡部編集長はもう帰ったし、カーテン引いてるから、相部屋にいる他の人たちの誰にも見られてはいないんだけど、一応「公共の場」だと思うから。
やっぱり恥ずかしい・・・。
けど、やっぱりドキドキして、心がときめいて。
自分が女だって、嫌でも自覚させられた気がする。

私はそっと両目を開けながら、息をフゥと吐いたことで、天野くんにキスされてから、ずっと息を止めていたことに気がついた。

あぁ、私のまつ毛、震えてない?
周囲から見たら、私たちは恋人同士に見えているのか、私たちは恋人同士なのかどうか、私自身、いまだに自覚がないけど、これだけは言える。

最高のパートナーとのキスは、最高にステキだ。
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