テルクシペアの詩【女詩】

#409  足 跡



知らぬ間に 踏みつけた 沢山のもの


“道端の雑草”

“懸命に働く蟻”

“空に登るはずだった水溜まり”

“暖かい陽射し”

“誰かを守る人の影”

“心が流した涙のアト”

“一番大切な人の気持ち……”




気付いても『今さら』遅いもの達ばかり



背を向けた

貴方の最後の足跡に

自分の足を重ねて歩く



でもね、

私の足は貴方より小さいから


形を変えることすら出来ないの


しっかりと胸に残ったまま


はっきりと そのまま……


どうすることも出来ないの






【#409  足 跡】
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