テルクシペアの詩【女詩】

#466  手首



貴方のひと言ひと言が
私の小さな胸を揺らす

そして更に
そのひと言が
私の不安定に揺れる
胸を刺す

こんな不毛なやりとり
本当ならしたくはなかった



どうか私をおいて行かないで

私を独りにしないでと

心の中で叫ぶ声は

誰にも届きはしないのに




お願いだから
そばにいて
そして笑って
もしも泣きたくなったのなら
いつでも代わりに私が泣くから

もう届かない指先は
どうやってにぎり返せばいいの




嗚呼
こんなことなら




貴方を土に還してしまう前に
手首だけでも
切り取っておくんだったわね








【#466  手首】
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