【完】素直じゃないね。
Chapter▷▷4

「こんなん諦めらんねぇよ、全然」







「信じられない?」


しんと静まり返った図書室に、充樹先輩の声がそっと響く。

あたしは充樹先輩の腕の中でこくこくと頷いた。


だって、あの充樹先輩が、あたしを……?


告白なんて、初めて。

そんなこと突然言われても、実感なんてわくはずない。


「好きだよ」


再びそう告げると、充樹先輩は体を離した。


そしてあたしの肩を掴み、まっすぐに目を見つめてくる。


「俺と付き合って、つっちゃん」


「……っ」

< 293 / 409 >

この作品をシェア

pagetop