【完】素直じゃないね。
ああ、高嶺の中で、ちゃんと蹴りがついたんだ。
強いね、やっぱり高嶺は強いよ。
あたしのおかげなんかじゃない。
高嶺が一歩を踏み出して、そうしていろんなしがらみに勝ったんだね。
美織さんにも受け入れてもらえたのかな、朝陽さんじゃなくて高嶺自身を。
言いたいことはたくさんあるはずなのに、うまく言葉にできなくて。
「よかった」
高嶺が消えなくて、ほんとに、よかった。
あたしは笑顔で、一番に胸に浮かんだ一言を返した。