【完】素直じゃないね。
やがて、あたしの家の前までやって来た。
あたしは足を止め、高嶺に向き直る。
「なんか、いろいろ話せてよかった。
送ってくれて、ありがと」
授業終わりから、きっとずっと待ってくれてたんだろうし。
あの高嶺が、そう思ったらなんかちょっと可愛くて、笑えてきちゃうけど。
「高嶺も気をつけて帰ってね」
そう言って、踵を返したその時。
不意に背ろから腕を掴まれた。
ぐんっと反動で体が止まる。
「──なっ」
「おまえさ」
振り返れば、高嶺があたしを見つめていた。
振り切れないほどまっすぐに。