赤ずきんと狼さんの恋物語

出会いⅡ


「…っ!きゃあ!」

私は状況が飲み込めた瞬間、悲鳴を上げた。

「は、離してくださっムグッ!」

離してと騒ぐ私の口を、男は片手で塞いだ。そしてもう片方の手の人差し指を自分の口に当てて「静かにしろ」と言う。

私が後ろに下がろうとした時には、男が私の後ろに回り込んでいた。

「んんっ~!」

「ちょっとは静かにしてろよ」

私の口を押さえたまま、ぎゅっと抱きしめられる。
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