甘美なキョウダイ
そうしてその後は主に大人三人で軽く日程などを決め、悠斗と美優は今日は帰ると玄関に立っていた。
もし泊まるとなると美優がどうなることやら。
「……そう、美優。また今度彼氏を連れて来てね」
二人が背を向けてドアに手を掛けた時、ふと思い立ったように優香が口を開いた。
美優は怒りが頂点に達したが、辛うじて笑いながら振り返る。
「……いいけど、アイを晒し者にするのは御免よ」
そう優香を見据えて言った美優の目は笑っていなかった。酷く冷めた目で優香を一瞥した美優は踵を返し、悠斗より先に家の外に出た。
悠斗はそんな美優の態度に肩を竦めながら振り返って綺麗に会釈をする。
最後に視界に入った優香は、取り繕うことを忘れ眉を潜めていた。
バタンと背中で鳴った音を聞いて悠斗は車庫は向かって歩き出す。
遠隔操作で車の鍵を開ければ、バタン!と大きな扉を閉める音が聞こえたので、悠斗は美優がどれだけ怒っているのかを改めて察した。
……こんな強引なことをして怒っているに決まってはいるけれど。
これはどうやって機嫌を直そうか……と助手席ではなく後部座席に座っている美優を見て内心悠斗は頭を抱えた。