専務に仕事をさせるには
渉に止められるのも聞かず、着替えを済まし更衣室の鏡に映るSM女王様の姿を見て恥ずかしくなる。
下着より露出してる面積少ないのに、こんなに恥ずかしいもんなんだ…
これだったら下着モデルの方がよっぽど良いよ…
渉に言われた通り逃げようか…
副社長も『逃げたかったら逃げても良いから』て言ってたし…
っダメダメ!弱気な事言ってたらダメじゃん!
やるって決めたんだから!
両頬を叩き自分に喝を入れ更衣室をでる。
副社長の待つ部屋へ入ると副社長はスーツの上着を脱いで椅子に座っていた。
「へぇーさすがスタイルいいね?様になってるよ!」
「え…はぁ有難うございます…」
お礼を言ったの正しいよね?あまり嬉しくないけど…
「あの…」
この後どうしたら良いのか分からず、副社長に聞こうとした時ノックがしてドアが開いた。
誰だと見ているとスーツを着た体格の良い中年男性。
「宮本、悪かったな?遅くに」
え?もしかしてこの人がララ・モーレの宮本?
「いや、麗美堂の情報が貰えるなら何時だろうと構わないよ!」
「情報って!?」あっ…
「おい!ミカちゃんじゃないのか?!お前誰だ?!仮面を取れ!!今野!これは」
「宮本、落ち着け!ミカちゃんが居ないから代わりを用意した。彼女の事は俺が保証する」
え?副社長が私を保証してくれるの?
どうして?
ミカちゃんの紹介って言えば良いじゃん?グレイスの大ママの姪って言った方が、何かあった時責任逃れ出来るんじゃないの?
「今野が保証するなら良いか…ところで麗美堂開発部の人間で金に困ってる奴は居ないか?」
「さぁな、その辺は自分で調べろ!俺はデーターを盗んでお前に渡すだけだ!それより俺のポジションは」
「ちゃんと用意するよ!それより始めようか?女王様?」
宮本はニヤッと笑った。