専務に仕事をさせるには

渉に止められるのも聞かず、着替えを済まし更衣室の鏡に映るSM女王様の姿を見て恥ずかしくなる。

下着より露出してる面積少ないのに、こんなに恥ずかしいもんなんだ…

これだったら下着モデルの方がよっぽど良いよ…

渉に言われた通り逃げようか…

副社長も『逃げたかったら逃げても良いから』て言ってたし…

っダメダメ!弱気な事言ってたらダメじゃん!

やるって決めたんだから!

両頬を叩き自分に喝を入れ更衣室をでる。

副社長の待つ部屋へ入ると副社長はスーツの上着を脱いで椅子に座っていた。

「へぇーさすがスタイルいいね?様になってるよ!」

「え…はぁ有難うございます…」

お礼を言ったの正しいよね?あまり嬉しくないけど…

「あの…」

この後どうしたら良いのか分からず、副社長に聞こうとした時ノックがしてドアが開いた。

誰だと見ているとスーツを着た体格の良い中年男性。

「宮本、悪かったな?遅くに」

え?もしかしてこの人がララ・モーレの宮本?

「いや、麗美堂の情報が貰えるなら何時だろうと構わないよ!」

「情報って!?」あっ…

「おい!ミカちゃんじゃないのか?!お前誰だ?!仮面を取れ!!今野!これは」

「宮本、落ち着け!ミカちゃんが居ないから代わりを用意した。彼女の事は俺が保証する」

え?副社長が私を保証してくれるの?

どうして?

ミカちゃんの紹介って言えば良いじゃん?グレイスの大ママの姪って言った方が、何かあった時責任逃れ出来るんじゃないの?

「今野が保証するなら良いか…ところで麗美堂開発部の人間で金に困ってる奴は居ないか?」

「さぁな、その辺は自分で調べろ!俺はデーターを盗んでお前に渡すだけだ!それより俺のポジションは」

「ちゃんと用意するよ!それより始めようか?女王様?」

宮本はニヤッと笑った。





< 168 / 216 >

この作品をシェア

pagetop