久遠の愛と約束を
「あ、せん…」
思わず顔を上げると、瑞輝が無表情で拓海の腕を掴んでいた。
「望月、ホームルーム始まるからクラス戻れ。
あと奥田は学級委員の仕事残ってるから、残れよ。」
少しだけ強い口調だった瑞輝は拓海の腕を解放し、教壇に向かっていつも通りホームルームを始めた。
「紘那、終わり次第でいいから。じゃ、また今夜」
「う、うん…また後でね」
一瞬だけ瑞輝の方を見た拓海は、私の横を通って教室から出て行った。
「し、失礼します…奥田です」
ホームルームが終わり私は呼ばれた通り社会科資料室に足を運んだ。