記憶の壁


『ねぇ、夏菜綺麗でしょ?何でそんな怖い顔するの?本当は好きなくせに。』

暗い路地裏で佇む女の人は私を見て笑いながら言う。
視視悪く女の人の顔は見えない。

『貴女は誰なの?何言ってるの?』

『あははははははははははははははっ。夏菜こそ何を言っているの?あんたの足下に有るもの気づいてないの?』


女の人とても楽しそうに笑った。
恐る恐る足下に目を向ける。

『きゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!』

足下には血だらけの男性の死体があった。


『な、なんなのよこれっ!貴女がやったの?なんなのっ!』


『あははははは!あんたほんとにバカね。』

そう言いながら女の人が近づいてくる。
私はなぜかうごけない。
女の人の顔も見えないし死体が有るしで
私はパニック陥る。
周りを見渡してもなにもないのだ。


『だ、誰かーーー!助けてー!』

キョロキョロしながら叫ぶ。
誰居ないなんてあり得ないいつか誰気づいてくれるはず。
そう思いもう一度叫ぼうとした時…


『ねぇ、夏菜ほんとに私がやったと思ってるの?』

顔の真ん前で声が聞こえた。
ゆっくりと顔を前に向けると
少し動いたら触れてしまう距離に女の人がいた。
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