好きなんていえないよ
再会
バスケットシューズの紐をきつく結び直す

白い線の先はコートという名の戦場

コートに踏み込むと私の頭の中はバスケのことで隙無く埋まる

審判の合図で両チームが、お願いします!と叫ぶ

私はコート場のど真ん中、センターサークルで相手と睨み合う

ベンチの声援もすべて消え目の前の相手と私だけの世界が来る

審判がボールを高く放った――――
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