ユウガオ



「たぁくんを…知りたい」

私は真っ直ぐに目を見て言った


「俺は…親の決めた人と結婚
したよ。子どもは17歳。
俺の子ども、障害あってさ
中学卒業したら施設にって
子どもの母親は言ってた。
だけど、俺は反対だったよ
でも、あいつは障害のある子ども
を愛せないって。
医者は赤ちゃんの時に
親子の絆が十分にできなかった
からだろうって。
一昨年、子どもが中学卒業した時
施設に入った時、離婚した。
それに、どうしても愛する人を
見つけてしまったから。」



彼はずっと前を見てたけど
最後だけ困ったような笑顔を
私に向けた。


< 75 / 95 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop