「15―イチゴ―」
──side壱──
フェンスを背もたれにしでイチゴパン゙を食べることにした。
話したいのになぁ──
目の前にすると、なかなか話しかけれねぇんだよな──
そう思いつつも、チラッと葵本の方を見ると、゙イチゴミルグのジュースを飲んでいた。
名前も苺だし、好きなのかな──?
なんて思っていると、いきなり誠也が話しかけてきた。
その瞬間、目が合い、ドキドキして、ぶっきらぼうに答えてしまった──。
甘いもの好きで何がわりぃんだよ──
「なかでもイチゴが1番好きなんだよなー?」
からかい口調で、いきなり言ってくる誠也の言葉にドキッとした。
──まぁ、俺が、いきなりだって思っただけで自然な流れなんだろうけど。
ふいに葵本と目が合ったけど
照れ隠しに、またそらしてしまった──。