白球に想いを
私には、支えるべき人がいた。
野球部で、坊主。
高校生で坊主とかダサいって、野球部をよく知らない人はそういうふうに言う。
ダサいからなんだ。
かっこよさなんてクソくらえ。そんなの求めてなんかいない。
なんのためにそんなに白球を追いかけていられるのか。私だってそんなに泥まみれになんかなれない。
目の前にある景色。
見慣れた景色の先にあるものは、どんなに綺麗なのだろうか。
その景色を見るために、何日も何日も練習してきた。
いつか、いつか見たいと……。






弱者は、何者にでもなれる。
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