白球に想いを
「花奈〜行かないのー??」
『渚』ちゃんが私に声をかける。
「あ、えと、山……崎くん?ありがとうね!」
耐えられないような空気になったので、もう1度出来るだけ笑顔を意識して声を出した。
「うん」
山崎くんも、心なしか少し笑ったように見えた。もう一度確認しようと思ったけれど、何度も振り返るのはおかしいと思ったので、やめた。
「花奈も笑うんだね」
となりで、渚ちゃんが私に声をかけた。さながらその声のかけ方は、どこか嬉しそうだった。
「え?私だって笑うよ?」
失礼なことを言われた。
つまり?私の精一杯の笑顔は笑顔に見えないということか!!
「いやいや、渚の時はそうでもないけど、なんか、クラスにいる時とか、苦しそうに笑ってるよ?」
「苦しそう??」
「うん……だからまぁ、笑えるんだなぁって少し思ったんだ〜」
< 29 / 65 >

この作品をシェア

pagetop