白球に想いを
コンコン
固そうなドアを、堅い顔で叩く。
ガラッ
「失礼します。経済科の渡瀬です。木村先生に用があって来ました。木村先生はいらっしゃいますか?」
口から吐瀉物が出そうな気分だ。
誰も反応してくれなかったらどうしよう。
先生達が皆私の方を見る。
気持ち悪い。
視線が痛い。
ドクドクと心臓が早く鳴り響き、私にしっかりしろと言っているようだった。
「木村先生??今はいないかなぁ」
一人の女の先生が、私に声をかける。
「あ、今印刷室にいらっしゃるよ〜」
印刷室から出てきた男の先生が私に声をかけて、誤報を正した。
い、いるんだ。いて欲しかったけど、いざいるとなると、さらに心臓がドクドクと高なってくる。
「おお、どうした?」
印刷室から出てきたその先生は、山崎くんが言った通り、体育館に行く際にすれ違った先生だった。
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