【完】好きなんだからしょうがないだろ?
新学期早々に玲央のせいでその誤解は解けぬままだったけど。
どうやら、「さっき玲音君に聞いたの」と、事実を話す御木本さんに罪はない。
「隣人、ではあるけど……」
だからといってどうしてコイツ不在時の待機場所があたしの部屋になるわけ……?
「麻白さん、仲良くしてね?はい、コレよかったら食べて?」
ずっと抱えていた紙袋から何かを取り出した。
「可愛い……」
お近づきの印にってやつなのかもしれないと受け取ったソレは、カラフルなハート型のロリポップ。
「よく甘いもの食べてるよね?私、校舎が移動になってから、何回か見たことあったから」