【完】好きなんだからしょうがないだろ?



結局、莉子には何も反論出来ずじまいだった。


戸惑う……理由なんてあるわけがない!


そう言い聞かせて、今日は遅くなると告げられた陸上部に向かう莉子を見送った放課後は、一人寂しく帰ることに。



あのあと、賄賂……ではなく、シュガーマカロンの割引券を取り上げた莉子は「コレ、ご利用は二名様からだって」と言った。



さらに、「わたし、体育祭のために甘いものはしばらく絶つ!」と振られてしまったわけで。



最近のあたしとしては、ちょっと食べ過ぎていたから自重してて。


これでも、一応カロリーは気にして夜は炭水化物を控えていたりもする。


だから、せっかく頂いた賄賂ならば莉子と思う存分……って考えは甘かった。



< 117 / 351 >

この作品をシェア

pagetop