愛しい人
「……先生。私、少し休んでいいですか。なんだかとても疲れてしまって……」
「もちろんですよ、休んでください」
純正は生体監視モニターに映し出される波形をしばらく見つめる。
見る限りでは異常は見られない。
だが彼女がまた目覚める保障はあるだろうか。
目覚めない可能性もある。もう二度と。
「それなのに、こんな時にあいつはなにをしているんだよ」
純正は病室を出て晴紀へ電話をかける。
何度かしつこく鳴らすと不機嫌そうな声で晴紀が電話に出た。