妄想オフィス・ラブ ~キスから始まるエトセトラ~
「お前、マジで言ってる?」
刷り寄せていた体制から少し距離を取り、両手を腰に当て、陽太を見上げて間違いのないように言いきった。
「………………はっきり言っとくけど、ちゃんと終らせてくるまで付き合わないからね」
「ハッ!?今の流れで戻ったんじゃねぇの?」
「戻ってないわよっ。今はまだ予定よっ予定。(仮)復縁ってとこね。だから、今から燃え上がる予定もないし、家に来る予定もないわよ!」
「はぁぁ!?勝手なこといってんじゃねーよ」
「どっちが勝手よ。とにかく、今日はこのままもう帰るから。ちゃんとしたら又教えて。あんまり遅かったら知らないからね」
ピシャリと言い放ち、資料のドアへ向かう。
そうそう。図面持っていかなきゃ。
大体今何時なのよ…………はぁ、、、。
陽太は無言のまま立ち呆けている。
「陽太?どうしたの?行くわよ」
トントンと軽く肩を叩き、ドアへ促す。
歩き出した私の右手を引っ張り、軽く唇を奪われた。
「ちょっとっっ」
握られた右手の中に陽太のスーツから取り出した何かを握らせられる。
「何これ…………鍵?」
「お前の持ってた鍵だ。今すぐ終わらせてくるから俺の家帰って待っとけ!帰るなよ。このままお預けだなんて無理だからなっ」
言い捨てながら1人資料室を出ていった。
「えっ、、、ちょっ…………どうしろって言うのよ………………もぅっ……バカ」
誰もいないのに、込み上げる幸せに気づかない振りをして、不貞腐れたような顔を作って、心を落ち着かせた。
さっ。
帰りましょう。
あなたのもとへ。
~ Fin ~
