復讐アプリ
私が綾香と二人で、恭子が住んでいたマンションに行くと、
そこには人だかりができていて、まだたくさんの警察官がいた。




私はその様子を見て、恭子が死んだことを実感していた。




〈 復讐アプリって、すごい。

本当に恭子が、この世から消え去ってくれた。

私の投稿で、恭子が…… 〉




「理恵、良かったんじゃない?

恭子が死んでくれて」




私は綾香のその言葉に、ドキリとして、綾香に目を向けた。




「理恵は恭子に、お金を取られてたでしょ。

もうそんな心配しなくていいんだよ」




「綾香、私は恭子が死んだからって、よろこんでなんかいないよ……」




私は綾香にウソをついた。




だって、恭子が死んだ原因を作ったのは、私だから……。




「まるで誰かが、理恵の代わりに、復讐してくれたみたいね。

あの噂の復讐アプリみたいに……」




綾香はそう言って、笑っていた。




だけど私は、綾香みたいに笑えなかった。
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