魔女の瞳Ⅲ
…私は静かに歩み出る。

「お、おい、メグ!」

修内太が叫ぶが、私は振り向きもしない。

「シネ!!」

百禍が触手を一斉に放つ!

私は。

「         っ!」

その触手を『風刃』の魔術で瞬時に断ち切った。

…百禍を殲滅するのも封印するのも、あまりにも忍びない。

この世から消滅させたところで、この地に封じ込めたところで、彼女の心は救われない。

それでは彼女の憎悪も無念も晴らす事はできない。

何の解決にもならないのだ。

しかし…。

「百禍…私なら救えるわ」

私は強い眼差しを百禍に向けた。

その言葉すら、百禍は拒むように触手を振るう。

鞭のようにしなる触手が振り下ろされ、私は咄嗟に回避した。

まずはあの猛攻を止めない限り、手の打ちようがない。

「くそ、やめろよ、百禍!」

修内太が苦し紛れに矢の魔術を行使する。

様々な属性を交えた、雷矢、氷矢、風矢…。

その中の『火矢』に。

「!!」

何故か百禍は過敏に反応した。


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