男の秘密 -繋がる未来-
「!?し、忍さん!」

飛び上がりそうな程ビックリした。

「そんなに吃驚(びっくり)した?」

驚きの余り、声も出せず、コクコクと頷いた。

「ただいま」

改めて忍がそう言って、優の額に軽いキスを落とす。

「!お、お帰りなさい」

二人で暮らすようになって暫く経つのに、まだ慣れない優は、顔を赤らめて目を伏せる。

そんな様子の優を他所に忍はテーブルの上にある、優のイラストを見ていた。

丁寧に書き込まれているが、写実的では無く、イメージで描かれているその絵は、不思議な存在感を持っていた。

スケッチブックを手元に持ってきて、他のページも見ていく。

「恥ずかしいからジロジロ見ないで」
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